SayYes! - Slide Show 4 for XHTML

作成: 2007年1月19日

改訂8: 2008年2月2日

概要

SayYes!は、XHTML文書をソース(入力)としてスライドショーを実行する、プレゼンテーションツールです。プレゼンのその場だけ、あるいはそのスライド単独での品質よりも、関連する前後の作業や文書群全体の品質向上に重きをおいています。

スライド構成

ソースXHTML文書中の段落(p要素)やリスト(ul要素、ol要素、dl要素)など、ある種のブロック要素を1つずつ取り出して1つのスライドに表示します。1スライドに1ブロック要素という構成になります。

コンテナ(div要素)を使って、複数のブロック要素を1つのスライドに表示することもできます。

操作

スライドを進める操作の他に、その場で文字サイズを変えたり、本文領域の幅を変えたり、スクロールするなど、内容が画面に収まらないときにその場で調整することができます。

内容の選択

クラス名(class name)を1つ指定して、表示する内容を選択できます。そのクラスを指定された要素に含まれる、ブロック要素が表示されます。

スタイルシート(CSS)の指定

プレゼン用のCSSとして、SayYes!デフォルトのもの以外のものを指定できます。

強調表示
Atomフィード(feed)による統合

Atomフィード文書(feed document)にSayYes!を適用すると、エントリ文書(entry documents)からリンクしたXHTML文書群を、1つのプレゼンテーションとして、スライドショーを実行できます。

解説

SayYes!は、XHTML文書をソース(入力)としてスライドショーを実行する、プレゼンテーションツールです。

プレゼンのその場だけ、あるいはそのスライド単独での品質よりも、関連する前後の作業や文書群全体の品質向上に重きをおいています。次のような場合に、このツールでプレゼンするメリットを感じてもらえるのではないでしょうか:

すぐプレゼンしたい、プレゼンだけのための資料作成作業を減らしたい
設計チーム内でのレビューのためだけにプレゼン資料を作るのは無駄な手間だ。体裁を整えるよりも、中身の充実の方が重要なはず。かといって、仕様書をワープロソフトでそのまま表示するのでは、ポイントを絞った議論ができない。
一群の素材から場や目的に応じて選択してプレゼンする
聞き手の関心や自分の目的に応じて素材を組み合わせてプレゼンしたい。あるプレゼンに向けて資料を修正をしたら、その修正を素材そのものに反映したい。

スライド構成

基本のスライド構成では、ソースXHTML文書中の段落(p要素)やリスト(ul要素、ol要素、dl要素)など、ある種のブロック要素を1つずつ取り出して1つのスライドに表示します。1スライドに1ブロック要素という構成になります。Microsoft PowerPointなど従来のプレゼンソフトに慣れた人は、スライド数が多くなると感じるかもしれません。

コンテナ(div要素)を使って、複数のブロック要素をグルーピングして1つのスライドに表示することができます。この仕組みを使うことで、従来のプレゼンソフトに近いスライド構成にすることもできます。

スライドに表示する単位である、ある種のブロック要素とは、次の要素です:

コンテナ(div要素)でグルーピング

あるクラスを指定されたコンテナ(div要素)は特別です。

このコンテナに含めることで、複数のブロック要素をグルーピングして、1つのスライドに表示することができます。

また、このコンテナに指定されたクラスやスタイルは、スライドにも引き継がれます。これによって、特定の部分をスライド表示したときだけ文字を大きくしたり、表示幅を広くしたりすることができます。

このようなコンテナはクラスによって指定します。すべてのコンテナがこの性質を持つわけではありません。グルーピング機能を持たせるコンテナは、「SayYes! - グルーピングコンテナを指定」メニューからクラス名を指定します。このクラス名はシステムに記憶され、次にこの文書を開いたときはもちろん、別の文書でスライドショーを実行するときにも適用されます。

操作

ショートカットキー

操作

キー

補足

次のスライド

Page Down

次の内容を表示

スペース or ENTER

順次表示しているとき。

前のスライド

Page Up

先頭スライド

Home

最後のスライド

End

目次

Ctrl + T

文字サイズを大きく

Ctrl + ↑

文字サイズを小さく

Ctrl + ↓

本文領域を広く

Ctrl + →

本文領域を狭く

Ctrl + ←

表示内容の選択

クラス(class)を1つ指定して、表示する内容を選択できます。そのクラスを指定された要素に含まれる、ブロック要素だけが表示されます。この要素の外側にある要素は表示されません。これによって、次のようなことが可能となります:

このクラスは、「SayYes! - 表示する内容を選択」メニューからクラス名を選択します。「表示する内容を選択」ダイアログでは、XHTML文書(群)中で使われているクラス名が一覧表示されます。

このクラス名はシステムに記憶され、次にこの文書を開いたときはもちろん、別の文書でスライドショーを実行するときにも適用されます。

クラス名が指定されていないとき、body要素の子孫要素(descendant)であるブロック要素が表示されます。

クラス名が指定されたとき、そのクラス名の要素自身、またはその子孫要素(descendant)であるブロック要素が表示されます。

スタイルシート(CSS)の指定

CSS(Cascading Style Sheets)を使って、スライドのレイアウトを指定することができます。スライドのレイアウトを指定するには、CSSの知識が必要です。

スライドショーのスタイルとして、次の順でスタイルシート(CSS)を探して、最初に見つけたタイルシートを適用します。

  1. (これは推奨しません)ソースXHTML文書またはAtom feed文書に、link要素によって指定されたスタイルシート
  2. SayYes!に指定されたカスタムスタイルシート
  3. SayYes!デフォルトのスタイルシート

どれか1つです。ですから、たとえば、これらスタイルシート間の指定の優先順位といったものはありません。

なお、ソースXHTML文書またはAtom feed文書にlink要素によって指定する方式は、推奨しません。前回リリースとの互換性のために残しています。そのうち廃止するつもりです。理由は次を参照ください。

スタイルシートとスライドの構造

スタイルシートは、SayYes!がソースXHTML文書から作成した変換後XHTML文書に対して適用されます。スタイルシートのセレクター(selector)が選択する要素は変換後XHTML文書のものであって、ソースXHTML文書のものではありません。つまり、次のようなことになります。

スライドの構造

SayYes!が作成するスライドの構造は、次のようなブロックで構成されています。

先頭スライド

本文スライド

body class="top-slide"
  • div id="svg-logo"
  • div id="top"
    • div id="title"
    • div id="footer"
      • div id="rights"
        • span class="atom-rights"
        • span class="xhtml-rights"
body class="body-slide"
  • div id="svg-logo"
  • div id="slide"
    • div id="header"
      • span class="heading-1" - class="heading-5"
    • div id="body"
      • p class="highlight"
      • li class="highlight"
      • dt class="highlight"
      • dd class="highlight"
      • * class="cloaked"
    • div id="rights"
    • div id="slide-number"

これらのid属性やclass属性を使って、スライドレイアウトの大枠を制御することができます。

SayYes!のzipアーカイブに含まれる"sample"フォルダにある"SlideShow_borders.css"を使うと、これらブロックの枠線(border)が表示されます。

また、「SayYes! - 診断 - 表示している形式で保存...」を実行すると、SayYes!が作成した変換後XHTML文書を保存することができます。

Atomフィード(feed)による統合

Atomフィード文書(feed document)にSayYes!を適用すると、エントリ文書(entry documents)からリンクしたXHTML文書群を、1つのプレゼンテーションとして、スライドショーを実行できます。

強調表示モード

マウスを重ねて強調

マウスカーソルを重ねた部分を強調表示します。

SayYes!は、マウスカーソルが重ねられた要素にクラス指定(class属性)を追加するので、強調のスタイルはCSSスタイルシートで指定します。

順次表示

1つのスライド中の内容、段落やリスト(ul、ol、dl)の項目を、順次表示します。

SayYes!は、次の内容を表示する操作に応じて、順次表示する要素のクラス指定(class属性)変更します。隠された状態および表示された状態を、CSSスタイルシートにスタイル指定して区別します。

順次表示が選択されているとき、マウスを重ねて強調は、表示された内容に対して有効で、隠された内容には効きません。マウスを重ねて強調と順次表示とは同時に選択できません。

リリース情報

Version 0.3.7
リリース日 2008-02-02
match
xhtml:html
ここで xmlns:xhtml="http://www.w3.org/1999/xhtml"
atom:feed
ここで xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
システム要件 xfy Basic Edition 1.5, for Windows or for other platforms (必須)
利用条件

xfy Communityの利用条件に準じます

使い方

ダウンロードとインストール

  1. SayYes!のzipアーカイブをダウンロードします: "SayYes-0.3.7-20080202.zip"
  2. 以前のリリースがインストールされている場合、「アンインストール」に従って、以前のリリースをアンインストールします。
  3. zipアーカイブを展開します。次のファイル(パッケージ)があることを確認します。
  4. xfy Basic Editionを起動して、xfy Basic Editionの「ツール - パッケージ構成」から、それらのファイルをパッケージとしてインポートします。
  5. xfy Basic Editionを再起動します。
  6. 次のパッケージが追加されたことを確認します。下記の名前と「リリース情報」に書かれたバージョンとを確認します。

アンインストール

インストールされているリリースに応じて、アンインストール方法が異なります。

version 0.3.4以降

  1. xfy Basic Editionの「ツール - パッケージ構成」から、次のパッケージを削除します:
    • SayYes
    • SayYes (ja)
  2. xfy Basic Editionを再起動します。

version 0.3.3.1以前

  1. xfy Basic Editionを起動している場合、xfy Basic Editionを終了します。複数のウィンドウを開いている場合、すべてのウィンドウが閉じたことを確認してください。
  2. 次のファイルやフォルダを、xfy Basic Editionをインストールしたフォルダの下にある"scripts"フォルダから削除してください。
    • SlideShow_4_Atom.xvcd
    • SlideShow_4_Container.xvcd
    • SlideShow_4_XHTML.xvcd
    • SlideShow_4_XHTML.resource (フォルダです)

サンプル

このReadme-ja.html

このReadme-ja.html文書は、グルーピングや表示内容の選択のサンプルになっています。その用途に使われているdiv要素の枠線を表示して目に見えるようにしたものを用意してあります。

  1. SayYes!のzipアーカイブに含まれる"sample"フォルダにある"Readme-ja.html"を開く。
  2. navy色の枠線がついたタグの内容は、この後で表示内容として選択されます。orange色の枠線がついたタグの内容は、この後でグループとして1つのスライドに表示されます。navy色の2重線の枠線がついたタグには、この両方が指定してあります。
  3. ボキャブラリーコンポーネントを「SayYes!」に切り替えます。
  4. ツールバーの「>」や「<」でスライドを移動してみます。作成日などがスライドに表示されるのを確認してください。
  5. 「SayYes!」メニューから「表示する内容を選択」を選択し、ドロップダウンリスト中の「topic」を選択し、「再構築」ボタンを押します。
  6. 作成日などが、スライドに表示されなくなったことを確認してください。
  7. 「解説」-「スライド構成」の段落「スライドに表示する単位である、…」と、続くリスト「段落: p…」が別のスライドに表示されることを確認してください。
  8. 「SayYes!」メニューから「グルーピングコンテナを指定」を選択し、ドロップダウンリスト中の「slide」を選択し、「再構築」ボタンを押します。
  9. 「解説」-「スライド構成」の段落「スライドに表示する単位である、…」と、続くリスト「段落: p…」が1つのスライドに表示されることを確認してください。

Blogの記事

  1. xfy Basic Edition 1.3を起動し、次のBlogアーカイブを開きます:
    「第九回XML開発者の日 Archives」
    http://xyndy.oops.jp/column-jp/presentation/xmldevday9/
  2. ボキャブラリーコンポーネントを「SayYes!」に切り替えます。
  3. 「SayYes!」メニューから「表示する内容を選択」を選択し、入力欄に「entry-body」と入力し、「再構築」ボタンを押します。
    「entry-body」は、このBlogの記事アーカイブ「第九回XML開発者の日 Archives」において、記事entryの本体が入っているdiv要素のクラス名です。
  4. ツールバーの「>」や「<」でスライドを移動します。

履歴

改訂8: version 0.3.7

2008年2月2日

不具合の改修。Atomフィード(feed)によって統合されたXHTML文書群について、Atomフィード文書にSayYes!を適用すると警告メッセージが表示され、一部機能を利用できない不具合を改修。

改訂7: version 0.3.6, 2008-01-28

改訂6: version 0.3.5, 2007-12-28

概要

「表示する内容を選択」や「グルーピングコンテナを指定」ダイアログで、クラスを書き込む方式から、クラスを選択する方式に変更。

改訂5: version 0.3.4, 2007-10-14

概要

改訂4: version 0.3.3.1, 2007-09-14

概要

バージョン番号を修正。

version 0.3.3, 2007-09-04

概要

version 0.3.2, 2007-04-17

概要

version 0.3.1, 2007-01-19

概要

最初のリリース。