96-計-10

電子化文書の動向に関する調査報告書

1996年3月

社団法人 日本電子工業振興協会


序 文

 わが国の情報化推進の中核となるコンピュータシステムは,日進月歩の技術革新が行われており,近年数多くの新技術が登場してきている。しかしながら,全ての新技術が製品に反映されるわけではない。そこで注目すべき新技術の動向を調査するとともに製品化への可能性等の検討を行うことが重要となっている。

 このような状況にかんがみ,当協会の電子計算機技術委員会・電子化文書動向調査専門委員会では,電子化文書全般の動向,関連規格の動向等について調査研究を行った。

 調査の実施に当たって,ご援助,ご協力頂いた関係官庁,関係各位ならびに直接労を賜った委員各位に深く感謝の意を表するとともに,この報告書が各方面に広く利用され,わが国の情報産業の発展に寄与することを念願する次第である。

                        平成8年3月
                          社団法人 日本電子工業振興協会
                            会 長  金 井  務


電子計算機技術委員会委員名簿
                      (敬称略・順不同)
委 員 長  田 中 英 彦  東京大学
委   員  棟 上 昭 男  情報処理振興事業協会
  〃    飯 塚   肇  成蹊大学
  〃    古 谷 立 美  東邦大学
  〃    武 内 一 郎  沖電気工業(株)
  〃    徳 永 威 久  日本電気(株)
  〃    小 林   允  日本ユニシス(株)
  〃    日 野 正 史  (株)日立製作所
  〃    森   紘 一  富士通(株)
  〃    塚 田 啓 一  松下電器産業(株)
  〃    肥田木   誠  三菱電機(株)
  〃    奥 山 一 幸  (株)東芝
  〃    小 林 龍 生  (株)ジャストシステム
オブザーバー 喜 多 伸 之  工業技術院
事 務 局  樋 口 和 雄  (社)日本電子工業振興協会
  〃    宮 川 孝次郎  (社)日本電子工業振興協会


電子化文書動向調査専門委員会名簿
                      (敬称略・順不同)
委 員 長  小 林  龍 生  (株)ジャストシステム
幹   事  岸    和 孝  (株)ぷらんにんぐ・とうわ
委   員  真 野  芳 久  南山大学
  〃    堤    太 一  沖電気工業(株)
  〃    栗 田  雅 芳  (株)東芝
  〃    篠 崎  雅 英  日本アイ・ビー・エム(株)
  〃    山 口    琢  (株)日立製作所
  〃    伊 串  亮 二  三菱電機(株)
  〃    田 中  智 之  (株)リコー
  〃    星 野  浩 志  横河電機(株)
  〃    岡 野  道太郎  (株)管理工学研究所
  〃    大 野  邦 夫  INSエンジニアリング(株)
事 務 局  宮 川  孝次郎  (社)日本電子工業振興協会


目 次

第1章 はじめに

第2章 インターネットと電子化文書

 2.1 インターネット上の電子化文書規格

  2.1.1 HTML
  2.1.2 PDF
  2.1.3 VMRL
  2.1.4 Java
  2.1.5 SGML

 2.2 私企業による文書規格のデファクト化戦略

  2.2.1 経営面について
  2.2.2 市場分析について
  2.2.3 ターゲットについて
  2.2.4 マーケティングミックスについて
  2.2.5 まとめ

第3章 電子化文書の業務への適用

 3.1 電子化文書と業務フロー

  3.1.1 企業組織と文書
  3.1.2 ワークフローと稟議
  3.1.3 文書のライフサイクル
  3.1.4 業務分析
  3.1.5 電子化文書と文書構造
  3.1.6 インターネット
  3.1.7 ピラミッドから文鎮へ
  3.1.8 大組織から個人へ
  3.1.9 日本の企業の問題
  3.1.10 文化の問題

 3.2 電子化文書のライフサイクル

  3.2.1 文書のライフサイクルのモデル
  3.2.2 紙の世界のライフサイクル管理 --- バーチカルファイリング
  3.2.3 電子化文書のライフサイクル管理
  3.2.4 文書のライフサイクルにおける再利用の位置づけ

 3.3 電子化文書の文化的側面

第4章 双方向性文書への視座を踏まえて

 4.1 情報の流れにおける方向性

 4.2 文書の役割分類

  4.2.1 1対1,1対多,多対1,多対多
  4.2.2 一過性,連続性,恒久的(保存)
  4.2.3 公的,私的
  4.2.4 ローカル,グループ,グローバル

 4.3 従来型文書と電子化文書の比較

 4.4 従来型文書からハイパメディア文書へ,そして...

 4.5 双方向性文書へ向けての現状の一つのツール

  4.5.1 電子メディアツール
  4.5.2 グループウェア

付論 報告書等のネットワーク公開へ向けて

(c)1995 JEIDA